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「呉下の阿蒙にあらず」をモットーにしたITエンジニアの日々

「100円のコーラを1000円で売る方法」は自分のベストバイブルの1つだ!

「100円のコーラを1000円で売る方法」という本をご存知ですか。
自分は前職の上司の机にこの本があって、上司が読んでみると良いよ、とオススメしていたのですが
すっかり忘れてて、やっと今頃読みました。

100円のコーラを1000円で売る方法

100円のコーラを1000円で売る方法

結論から言うと、この本はすべてのマーケッターとソフトウェアプランナー、アーキテクト、デベロッパーみんな読むべき!

何故か?を色々書いていきます。

はじめに

「100円のコーラを1000円で売る方法」は、会計ソフト開発・販売会社を舞台として、
マーケティングに関した話を小説仕立てで説明していく本です。

主な登場人物は2人、よくある教える役と教えられる役、という感じ。
実際に主人公はそこまで魅力的か?と言われると逆にイライラすることがあるかもしれません。
なので読むときは菩薩のような心で読むといいかもしれません。

最初はどちらかと言うと商品企画的な話が中心で、後半がどう商品を展開していくかの戦略になっていきます。
山あり谷あり、おもしろおかしく書いているのでマーケティングというとっつきにくそうは話が
とてもわかりやすく説明されていおり、難しい本は眠くなるよう…って人でも読めます。自分も読めたし。


ここから自分がビビッときたところを紹介していきます。

会社は何をするのが目標か?

会社のビジョンに関する話です。
この章はどんな職種の方でも読むべきです。
会社は何をするのが目的ですか?と聞かれて会計ソフトを売る会社、と答えた主人公はベテランにバッサリ一刀両断されます。
○○を売る、とかで範囲を狭めてしまうと、将来会社が衰退する可能性がある、という流れです。

例としてアメリカの鉄道会社が上げられており、鉄道会社がなぜ衰退したのか、
それはビジョンが狭かったからだ、自分の担うものを狭く見てしまったからだ、という解説がベテランからされます。

鉄道は物流を担っていたが、トラック・飛行機などの運送手段が出てきても鉄道会社は何もしなかった。
それは鉄道会社が物流・運送を行う会社ではなく鉄道を提供する、というビジョンだったのが原因、と解説されています。

会社が存続して継続的に発展していくためには、価値を伝えることを目的とする「市場指向」の考え方が重要、という結論となっています。

かなり端折って説明しているので、つまりどういうこと?と気になった方は本を買ってみてね。

ユーザーの要望を全部聞くな!ユーザーがやりたいことの本質を見極めろ

まず、一番納得!と思ったのがユーザーの要望を全部聞くだけではダメだ!ということ。
ここはソフトウェアプランナー、アーキテクト、デベロッパーが読んで欲しいところです。

「お客様が言ったことが正義」と捉え、客先の要望を全部叶えたようなソフトウェアが一番だ、と主張する主人公に
「それはどんなお客さんに売るの?」という指摘。
その後、「要望を全部叶えたソフト」をお客さんにセールスしたら他の会社に取られ、どうして負けたのかを聞く主人公、という話です。

ここで、要望を全部満たすことがお客さんのことを考えているのでない、お客さんのビジネスを加速させるのがお客さんを考える、とうこと、と主人公は気づきます。


こういう経験はソフトウェア開発に携わる人間なら誰でもあるんじゃないでしょうか。
特に若いときはお客さんの要望をに全部答えるのがベスト、と考えがちだと思います。
でも、本当は「お客さんの要望を満たす」のはダメなんですよね。それだと100点。
  お客さんにとってプラスとなるような提案をしていくのがお客さんの要求をさらに昇華させられるので200点、というわけです。

ソフトウェア開発に当てはめれば、ユーザーは○○という機能を作って欲しい、という依頼を出して、そのまま○○機能を実装して出したとします。
そして、結局○○機能だけで足りず、△△機能が必要、というわけでまた依頼されて実装したという話が100点とすれば、

ユーザーから○○機能が欲しい、と言われたなぜ必要なのか、何をするためなのか、をヒアリングしてそれだったら△△機能が必要になりますし、
□□機能を付けたほうがより効率よくできますよ、と提案していくのが200点ということです。

ただ、相手の会社によるってのが現実的なところだったり、変に指摘すると相手の顔に泥を塗る可能性があるので何も言わない、という会社は多いと思います。

コレに対する答えの1つがSonicGardenという会社が推めている「納品しない受諾開発」なのかな、と思ってます。

納品しない受諾開発については下の本が詳しいと思います。


100円のコーラを1000円で売る方法

ちょっと昔、話題になった10円のチョコを500円で売るにはどうすればいいのか?という入社試験があったような気がします。
それに対する答えでしょうか。
コレはマーケッター、そしてプランナーが読むべきところです。

タイトルにもなるこの話、コレはこの本のキモかもしれません。
ディスカウントストアで50円で売ってるようなコーラを1000円でお客さんに買わせるにはどうすればいいのか?をテーマにしていきます。
ネタバレになるので答えは書きませんが…

この章で大切なのはいかに付加価値を付けることで値段を付けるか、利益をだしていくか、ということです。
安く売るか、高く売るか、と言うのは戦略だけではなく自分が置かれた状況も踏まえて考えていかなければならない、という点がポイントで
これは事業戦略にも通じるもので、ニッチャー、リーダー、フォロワー、チャレンジャーの4戦略にも関わってきます。

コモディティ化からどうやって抜けるのか、差別化戦略を考えろ

コモディティというのは技術的に成熟し、どの会社の商品でも似たような機能・性能になる、ということを指します。
日本で言えば分かり易いのは自動車だと思います。
どんな自動車でも乗って、どこにでも移動できる、そして昨今は燃費がいい、という点では常にコモディティ化している市場と言えます。
そのなかでより大きくなるには他の会社と差をつける差別化戦略が必要になっていきます。

最近ではマツダがクリーンディーゼルの成功でトヨタと業務提携をするまで成長してきていますね。

この本だと、現場から見た会計ソフトではなく社長(経営的視点)からの会計ソフトというものを作り大ヒットした、という点でコモディティ化からの脱出を図っています。

最後に

この本は本当に面白く、そして非常に勉強になります。
また、戦略的なことが好きな方ならきっと何回も読み直してしまうでしょう。
個人的には、これはどんなビジネスでも通じるものが有ると思いますので個人的にはもはや「聖書」(バイブル)と言っていいでしょう。
(文庫版なので600円という安い聖書だな)

この本は続編があり、2巻は,3巻はイノベーションをテーマにしているとのこと。
とても気になるのですが、他に積んでいる本があるので後回しにします。。。

試験が終わってから読んだのですが、この本は応用情報技術者試験の「ストラテジ」分野に出てくる問題がそのまま載っています。
応用情報技術者試験のストラテジがよくわからない人は是非手にとって見てください。

応用情報技術者試験前に買って、試験が終わった後読んだのですがこれなら試験前に読んどきゃよかった、とちょっと後悔。